MT4で証拠金通貨をJPYに設定し、EUR/USDのバックテストを行った場合、
取引履歴には円建てで損益が表示されます。
この際、円への換算レートはどのように計算されているのでしょうか?
仮説①:その時点のUSD/JPYレートを使用
この場合、バックテスト時にUSD/JPYの過去データが存在しない場合はどうなるのでしょうか?
仮説②:バックテストを実施した時点のUSD/JPYレートを使用
この仮説を検証するため、実際にバックテストを行い、得られた損益を比較しました。
検証方法
バックテストでは、レート変換に影響でインジケーターの値が異なる可能性があるため、毎日同じ時間にエントリーし、同じ時間にクローズするEAを作成し、テストを行いました。
検証結果
現在のUSD/JPYレート:147.580
バックテストで取得した結果:
プロフィット(証拠金通貨USD) ÷ プロフィット(証拠金通貨JPY) の比率
最大値:148.000
最小値:147.000
平均値:147.608
換算レートの確認
得られた換算レートを並べてみると、ほとんどが現在のレート付近に集中し、時々若干の変動が見られる状態でした。
ヒストグラムでの確認
どのレートが最も多く使用されているかをヒストグラムで確認したところ、バックテスト開始時のレートにほぼ集中していることがわかりました。
結論
MT4でEUR/USDを証拠金通貨JPYでバックテストした場合、
バックテストを実施した時点のUSD/JPYレートの少数第一位を切り捨て、または切り上げた範囲のレートが使用される
ほとんどの場合、現在のレート付近が適用される
この結果は、仮説②に近いものでした。
まとめ
つまり、EUR/USDを証拠金通貨USDでバックテストする場合とJPYでバックテストする場合で、換算レートの影響による大きな差は生じないと言えそうです。